新しい仕事に取り組むとき、「マニュアル」があっても、
よくわからなかったり、不親切で全然使えない・・・っていうこと、
本当に多いですよね?
私が現在の仕事をはじめたとき、ひとりで行う業務だったため不安でしたが
「前任者がマニュアルを作ってあるから、それを見ればできる」と言われていました。
しかし、実際にはそのマニュアルは
「わかる人が見ればわかるかもしれない、まとまりのない不親切なメモ」でした。
また、業務処理の仕方が統一されておらず、その判断基準なども明記されていなかったため、とても苦労しました。
その苦労を元に、必死で取ったメモをまとめるところから始めて、
1年後には渾身の「業務マニュアル」が完成しました。
今ではそれが新人さんに使われ、「わかりやすい」と好評を得ています。
今回は、そんな経験で培ってきた、わかりやすい業務マニュアルの作成方法について書いていきますね。
- わかりやすいマニュアル作成のコツ
- 意外と皆がやっていない、ちょっとした工夫
キーワードは「3歳児でもわかる」
まず、一番はじめに、キーワードは「3歳児でもわかる」です。
もちろんこれはものの例えですが、これはとても大事なことです。
マニュアルを使う人が、自分と同じレベルの知識や情報を持っていない前提で、
誰が見てもわかるマニュアルを作成するためのキーワードです。
ジャンルでわける
まずは、大きくジャンル分けをしましょう。
例
例えば、
- デイリー業務
- マンスリー業務
- イレギュラー業務・・・など。
次に、デイリー業務の中でジャンル分けをしていきます。
例
例えば一般事務ならば、
- メール対応
- 電話対応
- 会議セッティング
- 資料作成
- 請求書作成
といった感じになるかと思います。
この後も、それぞれ、単体の業務としてマニュアルが作れるところまで分解していきます。
粒度を揃える
ジャンル分けをするときに、意識した方が良いこと。
それは、粒度を揃えることです。
例えば先ほどの例で、
デイリーとマンスリーが混じっていてもわかりずらいし、
資料作成と請求書作成が混じっていてもわかりずらいですよね。
ジャンル分けをするときだけではなく、ファイルやフォルダ分けをするときにも、
「粒度を揃える」を意識すると、一気にスッキリ使いやすくなりますよ。
単語を統一する
マニュアルを作成する際は、使う単語を統一しましょう。
もしひとつの単語が、なん通りも表現されることがある場合は、
語句一覧のようなものを作って示しておき、マニュアル内で使用する単語は統一するようにしましょう。
例
例えば、「サードパーティー」という単語。
「サードパーティー」「第三者」「外部」・・・など表現がありますが、
これを統一しないでマニュアル内に記載したら、
「3歳児」には、同じ単語だということがわからないでしょう。
語句一覧を作るまでもない場合でも、
- サードパーティー(第三者・外部)
のように記載しておくのが親切ですね。
必要なリンクは網羅しよう
紙ベースのマニュアル以外だったら、面倒でも存在するリンクはすべて貼っておくのがおススメです。
「いちいちリンクを貼っておかなくてもわかる」のは、あなたが「3歳児」ではないからです。
また、別でマニュアル内に「関連リンク一覧」という項目を設けておくのもおススメです。
根拠を記す
マニュアル内には、固定されたものではなく、
- Aの場合B
- Cの場合D
というような記述をしておく必要があったりしますよね。
もちろんそれでもいいし、事例がたくさん記載されている方が親切ですが、
そういう場合には、なぜそうするのか、根拠や理由を入れておくと良いです。
なぜ「Aの場合Bなのか?」
根拠や理由が示されていれば、それ以外の例外的な場合でも判断基準になるからです。
それで、きちんと各自がマニュアルを見て判断できれば、とても効率がいいですよね。
これは、自分自身のブレを失くす意味でも、メリットがあります。
「なんとなく」の感覚でやらない。
根拠や理由をハッキリさせておけば、あなたの仕事に説得力や信頼が生まれてくるはずです。
仕組化・自動化
できる限り、業務を仕組化、可能な限り自動化しておくと、
個人に依存せず、「誰でもできる業務」へ落とし込むことができます。
これをやらずに「自分しかできない」状態にして無駄にタスクを抱え込んでいる人って多いです。
意外とどんな業務も、やろうとすればある程度の仕組化はできるものです。
「でもイレギュラーなことがいっぱいあって・・・」と思うのならば、
前述の「根拠・理由を示す」を思い出してください。
少し時間を作って、自分の行っている業務を仕組化・自動化しておき、マニュアルを用意しておけば、
基本的には自分が行っている業務でも、自分の手がいっぱいなときに、
手が空いているメンバーと作業分担することができて、とっても効率がいいですよ。
もしくは、自分ではなくても出来るところは誰かに任せて、自分しか出来ないところだけ巻き取る、ということもできますね。
ステップや表を使う
業務によって、手順を示すようなときは、ステップ形式で記載するのがおススメです。
例
例えば、システム上でアクセスして入力や処理などをする場合だったら
Step① | Step② | Step③ | |
Todo | 〇〇へアクセスして◇◇を確認 (リンクを貼っておく) | △△をチェックする ・チェック項目を箇条書き | ××と処理する |
参照 | スクショで該当箇所に〇などを入れておく | スクショで該当箇所に〇などを入れておく | スクショで該当箇所に〇などを入れておく |
こんな感じでステップと、それぞれのステップに必要な情報を整理して明記しておくと、
これを見るだけで誰でも処理ができます。
それから、他の部署と連携する場合はこんな風に表形式にしておくとわかりやすいですよ。
例
◇◇の依頼 | 会議 | 会議後 | |
補足 | ・メールで来た場合、Ccにxxさんを入れる | ・このミーティングで〇〇を決定する | ・関係者へ議事録を共有 |
自部署 | ①申請後、△△部へ連携する ②△△部から承認の連絡があったら会議を設定、否決の場合はxxへ連絡 | 議事録 | ◇◇の手続き |
△△部 | 承認可否判断、会議資料準備 | 説明 |
全体像を示す
各業務のマニュアルが出来上がってからでもいいし、作る前でも良いですが、
全体像の中で、その業務の位置付けや意味が一目でわかる表などを
トップページや目次の前に入れておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
業務マニュアルを作り始めたころ、
「わかりやすいマニュアルの作り方」をネットで調べてみたけれど、
なかなかいい情報が見つからなかったんですよね。
結局、自分が業務をマスターしながら、
自分がわかりやすいものを作っていった結果、
それが、現在では重宝されるマニュアルになっています。
昔の職場でも、自分用に作っていたマニュアルを、
いつの間にか勝手にコピーして使われていたことがあって、
その時はいろんな意味で頭に来ましたが(笑)
私は元々こういう作業が得意だったのかもしれません。
それでも、今の職場で、かなりレベルアップしたと感じています。
少しのコツで、見違えるほどマニュアルがわかりやすくなりますよね。
皆さんもぜひ役に立ててくださいね。
さぁ、今日もがんばりましょう!
またね!